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救急救命士が行える処置と救急資器材の紹介
最終更新日:2024年12月23日
救急隊が現場で行う処置は2種類あります。医師の指示が必要ない処置と指示が必要な(特定行為)です。
血圧測定や酸素投与などの処置は医師の指示がなくても行うことができますが、救急救命処置は「救急救命士」の資格を取得していないと行うことができず、さらに医師の具体的指示の下に行う救急救命処置を「特定行為」と呼びます。
特定行為の種類
(1)心肺機能停止状態の傷病者に対する特定行為
器具を用いた気道確保
意識のない傷病者は舌根が喉に落ち込み空気の通り道を塞いでしまいます。
口の中にチューブ等を挿入することにより空気の通り道を確保し、酸素を的確に肺へ送ることが可能となります。
輸液のための静脈路確保
心肺停止状態の傷病者に対して、薬がすぐに投与できる道筋として点滴を取ることができます。
薬剤投与
心肺停止の傷病者にアドレナリン(心停止の補助治療薬)という脳や心臓への血流を増やし心拍再開を促進させる薬剤を点滴から投与することができます。
(2)心肺機能停止前の重度傷病者に対する特定行為
静脈路確保および輸液
心臓が停止する可能性のある大出血やアレルギー反応により血液循環が悪い状態(ショック状態)の傷病者に対して心停止の予防を目的に点滴を行うことができます。
低血糖発作症例へのブドウ糖溶液の投与
低血糖が疑われる傷病者に対し、血糖測定を行い低血糖が確認された場合はブドウ糖溶液を点滴から投与することができます。
以前までは心肺停止の傷病者に限られていた「特定行為」でしたが、平成26年より心肺停止前の傷病者に対しても処置が拡大され、救命率の向上につなげています。
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